新型コロナウイルスの影響を受けた観光事業者に支援金を配る事業で委託費の過大請求があったとして、三重県が近畿日本ツーリスト津支店(津市)に委託費の一部を返還するよう求める方針を固めたことが分かった。
関係者によると、支店が過大請求をしたとされるのは、前年同月比の売り上げが3割以上減少した宿泊事業者や観光施設などに支援金を配る事業。県は約5800万円で支店に書類審査などの事務を委託した。
過大請求分は約1100万円。委託費の請求に当たって積算した人員よりも実際に業務をした人員が少なかったほか、コールセンターへの再委託費として請求した費用でも過大請求があったとされる。
支店は県に対し、契約の認識に差異があったという趣旨の説明をしているという。財源は新型コロナに関連した国の交付金。県は支店からの返金を国に返還する方針。刑事告訴はしない方針とみられる。