【伊勢】三重県伊勢市の伊勢神宮内宮近くのおかげ横丁にあるギャラリー「ART and CULTURE 山徳」で、伊勢にゆかりの深い俳人山口誓子(1901―94年)を紹介する企画展が開かれている。5月11日まで。
誓子は病気療養のため、昭和16―28年まで県内で暮らし、各地で数多く作品を残している。
おかげ横丁では、平成5年に誓子の作品を継承する「山口誓子俳句館」を開館し、昨年12月に現在のギャラリー山徳としてリニューアル。誓子のほか、多彩なジャンルの作家の作品を紹介するギャラリーに新装した。
企画展では、誓子の俳句とともに、俳句館の歩みも紹介。誓子直筆の作品を中心に、俳句館の開館当時の写真や記録など約40点を展示した。俳句は、伊勢神宮に初詣した際の作品や、二見の夫婦岩など県内各地で詠んだ句の直筆の掛け軸などが並ぶ。誓子の肉声が録音された音源も公開している。
ギャラリーの担当者は「貴重な直筆文字や肉声からお人柄が感じられる。日本独自の文化である俳句を、誓子の作品を通じて味わってほしい」と話していた。