久居のプール廃止に 津市、親子交流公園に再整備へ 三重

【定例記者会見に臨む前葉市長=津市役所で】

【津】三重県津市の前葉泰幸市長は24日の定例記者会見で、同市戸木町の久居中央スポーツ公園について、プールを廃止し、親子などが楽しめる交流拠点「(仮称)わんぱーく ひさい」に再整備すると発表した。国の新しい地方経済・生活環境創生交付金(第2世代交付金)に採択された。

同公園は敷地面積約3万8千平方メートルで、平成2年7月に建設。流水プールやスライダーなどのほか、多目的広場、遊具などが設置されていた。

プールの老朽化などが進み、施設の維持が困難になっていたほか、市南部エリアに子どもが遊べる公園を望む声が上がっていたことも踏まえ、新たに親子らが楽しめる公園に再生することにした。

総工費は約8億8800万円。国の地方創生採択事業で、2分の1が国補助される。同事業の趣旨は地域住民らとともに事業を進めていくことになっており、市では「久居こどもの遊び場づくり事業推進会議」を設置。子どもや子育て当事者らの意見を聞きながら、具体的な公園の中身などを協議し、事業を進めていく。

プールは3月末で休止しており、廃止手続きに入る。本年度は公園整備の基本設計などを実施し、来年度にプールの解体、9年度に工事着工、10年度の完成を目指す。

地方創生事業にはほかに、津城跡(お城公園)整備事業(総事業費約3億円)、市内八つの文化ホール・施設を機能強化するプロジェクト事業(同約21億円)の計3件が採択された。

お城公園(同市丸之内)は敷地内にある四つの広場を子どもらも遊べる公園に再整備する。計画に子どもの意見を反映させるため、近隣にある養正小学校で児童の意見を聞く機会も設ける。それぞれ関連事業費を6月補正予算案に計上する予定。

前葉市長は「地方創生の趣旨に沿って、市民や利用者、事業者らと一緒に事業を進めていきたい」と話した。