一見勝之三重県知事は23日の定例記者会見で、来月5―9日まで、インドネシアを訪問すると発表した。人材確保や観光誘客などが目的。一見知事のインドネシア訪問は初となる。
県は昨年7月、介護や看護の分野で人材の受け入れを促進する覚書を、インドネシア政府の保健省と締結していた。今回は他の分野でも人材の受け入れを促進することなどを目的に訪問する。
特定技能労働者や実習生の送り出しを所管するインドネシア政府の移住労働者保護省と労働省を訪れ、人材の送り出しに向けた協力を要請する予定。覚書を締結する方向で調整を進めている。
保健省の大臣とも面談し、人材育成を巡って意見交換する予定。県老人福祉施設協会や病院、看護系の大学も同行し、医療福祉系の大学にブースを設けて学生らに県内での就労を呼びかける。
このほか、現地の旅行会社を集めて「観光セミナー」を開き、県内を巡るツアーの企画などを呼びかける。県商工会連合会や県内企業も同行し、現地の経済情勢などについて説明を受ける。
一見知事は会見で「(現地政府から)介護や看護の分野を中心に、多くの人材を県内に送り出したいという意向を聞いている」と説明。「人材確保が前進する訪問になると思う」と述べた。
インドネシアでの観光誘客については「県内の宿泊者数でインドネシアは15位と低い」としつつ、人口やGDPが増加するとの見通しから「これから伸びる可能性がある」と語った。