宣長の〝人生の転機〟を資料で紹介 松阪の記念館で春の企画展 三重

【本居宣長の「古事記伝終業慶賀の詠」(本居宣長記念館提供)】

【松阪】本居宣長記念館はこのほど、三重県松阪市殿町の同館で春の企画展「宣長の目覚め」を始めた。会期は6月8日まで。

人生の転機となった出来事、書物や人との出会いを切り口に71種89点(国重要文化財44点)を紹介する。

「古事記伝」全巻を1798年に書き上げた宣長は祝賀の歌会を開き、そこで披露した「古事記伝終業慶賀の詠」を出品。「古事の記をらよめば いにしえのてぶりこととひ ききみるごとし(上代の言葉そのままに書かれている古事記を読めば、当時の人々の様子が見える、聞こえる)」と詠んでいる。

賀茂真淵が宣長に宛てた書簡では、まずは万葉集を学び、古代の言葉を理解し、基礎をしっかり固めてから次に進みなさいと諭している。

展示説明会は5月17日午前11時から。

入館料は大人400円、大学生300円、小学四年―高校生200円。