【鈴鹿】三重県鈴鹿市国分町の市考古博物館はこのほど、特別展示室で速報展「発掘された鈴鹿2024」を開き、令和6年に実施した市内7遺跡、8件の発掘調査で出土した弥生土器や瓦、青銅器など82点を展示した。6月15日まで。
7遺跡は史跡伊勢国府跡(長者屋敷遺跡)=同市広瀬町=、西之城戸A遺跡=同市国府町=、磐城山遺跡=同市木田町=、国分遺跡=同市国分町=、沢城跡=同市飯野寺家町=、上田狐塚一号墳・二号墳=同市上田町=、富士山一号墳=同市国分町=。
目玉は沢城跡から出土した全長3・5センチ、横幅1・5センチ、高さ3・5センチの犬形の素焼きの置物。室町時代のもので、市内3例目。
耳がたれ、鼻や口周りがとがった顔の犬が、しっぽを巻いた状態で立つ。犬は多産であることから、安産や成長祈願のお守りであるといわれている。
そのほか、調査時に撮影した遺構や遺物の写真やパネルなど27点を展示する。
同展は調査の成果報告、最新情報の発信を目的に、毎年実施している。
学芸員の伊藤和香奈さん(23)は「発掘調査は身近なところで行われているので、展示を通じて発掘調査や埋蔵文化財に興味持ってもらえれば」と話した。
関連イベントとして5月18日、6月14日の各日午後1時半から、同館講堂でスライド説明会を実施。テーマは5月18日が「沢城跡」、6月14日が「伊勢国府跡、富士山一号墳」。当日受け付け、各参加無料。
問い合わせは同館=電話059(374)1994=へ。