昨年4月に三重県四日市市の雑木林で中国人女性の遺体が見つかった事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われたフィリピン国籍で菰野町菰野、工員ジュニ・ジェルビン・ベルナデス被告(32)の裁判員裁判初公判が17日、津地裁(西前征志裁判長)であり、ジュニ被告は起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、被告は同じ工場で勤務するようになった被害者と7年半ほど前から不倫関係になっていたと説明。「被告が別れ話をしたところ、被害者が突然の別れ話に怒った」と述べた。
その上で「被告も被害者の発言に腹を立て、車内で約5分間、全力で被害者の首を絞めて窒息死させた」と指摘。「遺体を車内に残したまま勤務を開始し、休憩時間に職場近くの雑木林に遺棄した」と話した。
弁護側は起訴内容を認めた上で「犯行は計画的なものではなく、殺害のきっかけは被害者の脅迫的な発言。恐怖感と怒りでとっさに被害者の首を絞めた」などと述べ、量刑について争う考えを示した。
起訴状などによると、ジュニ被告は令和5年7月22日ごろ、四日市市内に止めた車の中で、中国籍で同市まきの木台1丁目、工員趙霞(ジャオシャア)さん=当時(36)=の首を絞めて殺害。遺体を同市中野町の雑木林に遺棄したとされる。