伊勢新聞

特産「香良洲梨」の授粉体験 地元小学生ら、生産者手ほどき 津・三重

【ナシの花に花粉を付ける児童=津市香良洲町で】

【津】三重県津市香良洲町の市立香良洲小児童が16日、同町特産の「香良洲梨」の授粉作業を体験した。地域の特産品を知る総合的な学習。JAみえなか香良洲梨部会の舞野賢司会長(74)の手ほどきで、3年生15人が専用の道具を使って花粉を付けた。

同部会は会員17人が約7ヘクタールで「幸水」と「豊水」を中心に栽培。休耕地を活用する有志の活動で、20年以上前から毎年同小の体験学習に協力している。

体験に先立ち舞野会長が、長さ30センチほどの棒に鳥の羽が付いた道具「梵天(ぼんてん)」を使って花に花粉を付けて見せた。児童は白い花が咲く約60平方メートルのナシ園で、ピンク色の授粉剤と混ぜて紙コップに入れた花粉を、手にした梵天で次々に付けた。

児童は今後、摘果▽袋掛け▽収穫▽剪定(せんてい)―と全ての作業を体験する。踏み台に乗って作業した女子児童は「ナシの花にポンポンと付けたのが楽しかった。香良洲梨はシャキシャキしとるところが好き」と話した。

舞野会長は「子どもたちに喜んでもらい、こういう作業でおいしい香良洲梨ができることを知ってもらいたい」と期待した。