
【鈴鹿】三重県鈴鹿市西條町でグループホームとデイサービスセンターを運営する太陽の家(玉田浩一総括施設長)はこのほど、非常時に備えた避難用滑り台1基を設置した。市内グループホームでの設置は初めてという。
施設は木造2階建て。新設した滑り台は高さ約5メートルで、2階のベランダに直結するよう設置。1―3月にかけて実施した施設整備の一環として、市の補助金を活用した。
現在施設には、2階部分に9人の認知症高齢者が生活しており、職員が食事や入浴などの介助をしている。
同施設によると、夜間は1人体制で職務にあたることから、非常時にエレベーターが停止した場合、避難誘導の困難さが課題となっていた。今後は滑り台を利用することで、素早く避難させることができる。
県地域密着型サービス協議会の副代表理事も務める玉田総括施設長(71)は「利用者の安全確保を最優先に、介護職員の負担軽減にもつながる取り組みとして、県内全域に広がれば。他施設からの見学にも対応する」と話した。