
【桑名郡】任期満了(町長=5月4日、町議=5月17日)に伴う三重県の木曽岬町長選と同町議選は15日、告示された。町長選は、いずれも無所属の新人で元町議の三輪一雅氏(59)=源緑輪中=、元町議の伊藤守氏(70)=雁ヶ地=(届け出順)が立候補し、選挙戦が幕を開けた。町議選は定数8に対し立候補者は無所属の現職6人、無所属の新人2人で、男女別は男性7人、女性1人。無投票で新議員が決まった。
町長選は、少子化対策、防災、防犯、企業誘致などが焦点。2氏は立候補を届け出た後、事務所などで第一声を上げ、舌戦に入った。投票は20日で、即日開票される。
期日前投票は、16―19日の午前8時半―午後8時、同センター1階会議室で。投票は20日午前7時―午後8時に町内4箇所で実施。開票は同日午後9時から福祉・教育センター(同町西対海地)で。午後10時ごろの結了を見込んでいる。
14日現在の選挙人名簿登録者数は4615人(男2293人、女2322人)。平成25年の町長選の投票率は65・92%(前回、前々回は無投票)。
三輪候補の第一声「人口減少を食い止めていく」
三輪候補は午前10時前に選挙事務所で出発式を開き、街宣車で町内への遊説に出発。午前11時45分からは木曽岬町川先の食品スーパー前で街頭演説を行い、買い物客らが耳を傾けていた。
三輪候補は「人口減少が著しく、厳しい町政運営となるが、16年間の議員経験を生かし、町がソフトランディングできるようにする。少しでも良いまちづくりをして、皆さんに町に残ってもらえるように、また新たに住んでもらえるようにしていく」と語った。
さらに、三輪候補は「全方位サポート計画という公約を掲げ、子育て世代からお年寄りまで全ての町民に少しでもより良く感じていただけるように、様々な公約に注力し、人口減少を食い止めていく」と強調。子育て施策としてオムツの無償化、学校給食費の補助額上乗せ、保育園保護者の負担軽減策、防犯対策として防犯カメラ設置、防犯フィルムなどの購入設置補助を挙げた上で、役場のあり方については「私は59歳でインターネットの黎明期から関わってきたので、アナログからデジタルまで全てを網羅できる。高齢者のアナログも重視しつつ、デジタル化も進めて利便性も高めていく」と述べた。
三輪候補の支援者にはサラリーマンが多いため、午後7時から選挙事務所で出陣団結式を開き、多くの支援者らが訪れた。
伊藤候補の第一声「ずっと住みたいという町に」
伊藤候補は午前10時、木曽岬町雁ヶ地の選挙事務所で出陣式を開いた。集まった支援者約30人(主催者発表)を前に第一声を放ち、必勝を誓った。
伊藤候補は「参院議員秘書として県内を回ったが、この町よりも不便なところは山ほどある。木曽岬の環境は悪くないので、ちょっと力を入れれば素晴らしい町になる。私はいろいろな人に会っているので、町政に置き換えることができる」と立候補の決意を述べた。
さらに、伊藤候補は、防災タワーへの屋根設置、コミュニティバスの最終時間延長などの政策を挙げた上で、「『小さな町だからこそ、できることがあります。』をキャッチフレーズとして、町民との対話を政策の柱として今後も活動していく。65歳以上の町民が1900人おり、安全は大事。免許を返納したらどうやって買い物に行くのかとの意見も出ており、改善して進めて行く」と強調。「ずっと住みたいという町にするには便利にしないと。父親が82歳で亡くなっており、人生最後の仕事だと思って一生懸命やろうと思っている」と述べた。
出陣式には、地元選出の県議、市議、町議らが出席。後援会の白木敏夫幹事長による「がんばろうコール」で気勢を上げ、伊藤候補は街宣車で町内への遊説に向かった。