昨年夏の全国高校選手権三重大会で20年ぶりに決勝進出し、準優勝した鈴鹿。ベスト8入りで、今年夏の県大会のシード権が獲得できる第72回春季東海地区高校野球県大会1回戦で、松阪商に4―5で敗れて、初戦で姿を消した。
タイブレークに突入した延長十回裏。守備の乱れをつかれて、サヨナラ負けを喫した。背番号「9」で先発のマウンドに登った後、いったん右翼の守備に回り、八回から再びマウンドに立っていた3年生右腕高山航太朗は、「後半ちょっと打たれてしまい、そこからうまく行かなかった」と自らを責めた。
1学年上の今村颯と継投で勝ち上がった昨年夏はリリーフでの起用が多かった。同学年左腕の高山倖慎と継投で地区予選を勝ち抜いてきたこの春は、自らが先発し、外野の守備を経て再びマウンドに登る練習を繰り返してきた。
松阪商戦も三回1/3までは4安打1失点4奪三振、とまずまずの投球内容。しかし、外野の守備を経て、1点リードの八回から高山倖とマウンドを交代した後は2回0/3、6安打4失点で「制球が余り良くなかった」。
先輩たちが掲げた目標「甲子園で勝つ」を引き継いでいる。秋以降体重を8キロ増量するなど主戦の自覚を見せる右腕は「次は一発勝負。チームを勝たせる投球をしたい」と夏を見据えた。