日本公庫が名古屋でステーションAi見学ツアー開催

【デジタル展示を体験する鳥羽商船高専の生徒=ステーションAi内「あいち創業館」で】

日本政策金融公庫名古屋創業支援センターは11日、名古屋市昭和区のスタートアップ(新興企業)支援拠点「ステーションAi」で第12回「高校生ビジネスプラン・グランプリ」東海地区発表会に参加した学校を対象にした見学ツアーを開いた。同発表会で審査員特別賞を獲得した鳥羽商船
高等専門学校(鳥羽市)のチーム「Comeナビ」のメンバーなど2校から7人が参加し、起業について学んだ。

「ステーションAi」は七階建て施設で、昨年10月に開業した。スタートアップの育成や、いろいろな人が意見を出し合い新しい事業を生み出す「オープンイノベーション」の促進を目的に、さまざまな支援サービスを提供する日本最大級のオープンイノベーション拠点。

見学ツアーは、高校生にスタートアップの現場を体験してもらい、将来の職業選択として起業を身近に感じてもらおうと、初めて企画した。

この日は、地区発表会で審査員を務めたステーションAiの中島順也インキュベーション事業推進部長が、スタートアップ企業とパートナー企業が入居するオフィスエリアや、試作品の製作・評価・相談ができる「テックラボ」などを案内。

【中島部長(左)の説明を聞く鳥羽商船高専の生徒=名古屋市昭和区のステーションAi内「テックラボ」で】

中島部長は、同施設にスタートアップ企業だけでなく既存の事業会社も入居している理由について「新しい事業をつくることや自社の活動の中にスタートアップの新しい技術を取り込むことが狙い」と説明。

デジタル技術を活用した体験型展示をする「あいち創業館」では、テーブルを動く顔のイラストなどを触ると愛知県の企業や企業家の歴史について知ることができる「出会いのリレーションテーブル」などがあり、生徒は興味ある映像に手を触れて産業の歴史を学んでいた。

鳥羽商船高専学校情報機械システム工学科4年生の北仲悠人さん(18)は「スタートアップの人と事業者が同じ空間で働いていて驚いた。職種関係なくいろいろな企業が集まっているので、さまざまなアイディアが生まれてくるのだろうと思った」と話していた。