魚に囲まれ辞令受け取り 鳥羽水族館で水中入社式 三重

【水中入社式で辞令を受け取る新入社員(左から2人目)=鳥羽市の鳥羽水族館で】

【鳥羽】三重県鳥羽市の鳥羽水族館で31日、水中入社式があった。大勢の来館者らが見守る中、新入社員5人がリクルートスーツに初心者マークの付いた空気ボンベを背負って大水槽に潜り、辞令を受けた。

「記念になる入社式を」という先輩飼育員らの提案で始まり、今回で18回目。今年の水中入社式には潜水士の資格を持ち、飼育研究部に配属される松井優香さん(24)、桃原幸作さん(22)、谷竜弥さん(22)、齋藤麦穂さん(25)、梶原若奈さん(26)が参加した。

アオウミガメや魚が泳ぐ奥行き15メートル、幅16メートル、深さ5・5メートルのコーラルリーフ・ダイビング水槽の中で、新入社員代表の松井さんが若林郁夫飼育研究部長から辞令を受け取った。

若井嘉人館長は「これから楽しいこと、つらいこと、いろんなことを経験すると思うが感謝を忘れず、頑張ってもらいたい」と激励した。

お礼の言葉を述べた桃原さんは、機材トラブルで水中マイクの声が会場に届かず、司会者が代読。入社式終了後、「焦ったが最後までやり遂げようと思った」と話し、「さまざまな生き物の魅力を伝えられる飼育員になりたい」と意気込みを語った。