三重県は27日、津市新町1丁目のプラザ洞津で会議を開き、県内の市町長らに新年度当初予算を説明した。説明が予算の議決後となったことに、出席者から「消化試合」との指摘が上がった。
県によると、会議は市町との連携強化を目的とした「県と市町の地域づくり連携・協働協議会」の総会。一見勝之知事ら県幹部のほか、鈴鹿市を除く28市町の市町長や代理が出席した。
平成23年度から開催し、例年は2月中旬に開かれる。3月下旬となったことについて、県は「当初は2月で検討していたが、県、市長会、町村会間の調整が付かなかった」としている。
伊藤徳宇桑名市長は会議終盤で「予算が議決された後の開催で、少し消化試合に近い」と指摘。「私たちの声も聞いて予算を編成してほしい」と述べ、早期の開催も含めて検討するよう求めた。
長崎禎和地域連携・交通部長は「年度末という忙しい時期の開催となって申し訳ない」と陳謝した上で、来年度は「町村会と市長会に相談して開催の時期を検討したい」と説明した。
この日の会議では、北川裕之名張市長の提案で周産期医療体制を巡る問題について議論。加藤隆木曽岬町長の提案で、多文化共生社会の実現に向けた課題についても意見交換した。