伊勢新聞

信綱歌会入賞作や佐々木家研究成果展示 鈴鹿市役所・三重

【入賞作品や研究成果など展示の数々=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市石薬師町の佐佐木信綱顕彰会(堀千明会長)は26日、同市役所でギャラリー展を開き、昨年11月に実施した「第53回佐佐木信綱顕彰歌会」の入賞作品など38点、佐々木家の歴史について調べた研究成果約20点を展示した。28日まで。

会場には、歌会で最優秀の信綱大賞を受賞した同市の山本城さんの「光太夫発ちたる浦の白子港浜の家並に帷が降りる」、名張市の橋本陽子さんの「シドニーとナバリを行ったり来たりする娘とのメールは天空の旅」など、5賞の25点と市内在住入賞者の13点を展示。いずれも力作の数々が並ぶ。

そのほか、研究成果の発表は同会佐々木家研究部会の5人が約1年半にわたって、地元の郷土史家から話を聞いたり、ゆかりがある寺や神社などで現地調査したことをまとめた。

約800年前までさかのぼり、一部は配偶者の家系などにも調査範囲を広げたという。

調査に携わった石田弘一顧問(78)=同市上野町=は「調査のきっかけはなぜ佐々木家が石薬師に移住してきたのかという疑問。結論は出ないロマンだが、歴史好きが集まっていろいろ調べたので公表した。展示を通じて信綱のことを多くの人に知ってもらえれば」と話した。