旬のブリを1200人が堪能 尾鷲で「早田ブリまつり」 三重

【新鮮なブリの刺し身を受け取る来場者ら=尾鷲市早田町の早田漁港で】

【尾鷲】熊野灘で春に揚がる県産ブリを味わえる第八回「早田ブリまつり」が22日、尾鷲市早田町の早田漁港で開かれた。県内外から約1200人が訪れ、脂が乗った旬のブリを堪能した。

早田漁場などで取れる新鮮なブリの魅力を発信しようと、町内の漁師らでつくる実行委員会が主催。同町沖では今季、3月初旬から定置網漁が本格化し、水揚げ量や大きさは例年以上という。

同町で大型定置網漁を営む「早田大敷」が前日に揚げた約120本を用意した。うち100本は一本丸ごとや半身などで格安で提供。新鮮なブリを求め、販売前から買い物客が長蛇の列を作った。

午前中に2回、ブリの刺し身600食や漁師の郷土料理「大敷汁」が振る舞われたほか、飲食の露店が並ぶ「テント村」では、ブリ購入者限定で伊勢エビなど魚介類が当たるくじ引きもあった。

同社漁労長の中井恭佑さん(36)は「今年は豊漁で、平均8―9キロの大きいブリが取れる。脂肪含量も多い」と評価。山本久記委員長は「人口90人の町がにぎわい、うれしい気分」と話した。