
【鳥羽】三重県の鳥羽商船高等専門学校一般教育科の山田英生教授(55)が、世界陸上競技連盟(WA)の競歩審判員のゴールドレベル資格試験に、日本人で初めて合格した。ゴールドレベル取得により、9月に東京で開かれる世界陸上競技選手権大会で、競歩審判員主任補佐を務める予定。山田教授は「しっかり研さんを積んで、さらに成長していけるように精進していきたい」と話している。
大阪出身の山田教授は、中学生から陸上部に所属。けがをしたことがきっかけとなり、大学生の時に競歩を始め、26歳頃まで競技を続けた。平成13年に同校に着任し、保健・体育の授業を担当するほか、陸上部で学生の指導にも取り組んだ。
競歩は「どちらかの足が常に地面についていなければいけない」などルールが厳しく、競歩審判員が目視で歩型を判定している。
山田教授は、日本陸連競歩審判員(JRWJ)の資格だけでなく、エリアレベル(アジア大会クラス)の大会で競歩審判員を務めることができるシルバーレベルの資格も取得。昨年11月には、WA認定の競歩審判員の最高位で、オリンピックなど世界大会で審判員を務めることができるゴールドレベルの試験に挑んだ。
試験はオンライン、英語で行われ、歩型の判定や口頭試験、筆記試験を実施。狭き門といわれるゴールドレベルの試験をもう一人の受験者とともに突破した。任期は8年間。
山田教授は「これまで道を切り開いてくれた先輩方に感謝している。競歩というスポーツを世界的に発展させていくために頑張っていきたい」と笑顔で話した。