陶と書の合同展 津の田中さんと菊山さんギャラリートーク 三重

【ギャラリートークで話す(右から)田中さん、菊山さん=津市久居東鷹跡町の市久居アルスプラザギャラリーで】

【津】いずれも三重県津市を拠点に活動する、陶芸家の田中小枝さん(55)=白山町=と書家の菊山武士さん(57)=久居野村町=の二人展が、同市久居東鷹跡町の文化複合施設「久居アルスプラザ」ギャラリーで開かれている。16日には2人によるギャラリートークがあった。展示は23日まで。18日は休館。入場無料。

同施設は年4回A5サイズの季刊誌「アルスの風」で情報発信をしており、毎号表紙の装画を市にゆかりある作家に依頼。後に合同展の形で紹介している。今回は令和4年冬―同5年春号を飾り、20年来の親交がある両氏の作品計19点を展示した。

【田中さんの陶芸と菊山さんの書が並ぶ会場=津市久居東鷹跡町の久居アルスプラザギャラリーで】

田中さんは弥生土器に強く引かれ、もみ殻に埋めて焼く野焼きのスタイルで作品を作っている。菊山さんは国内外で独創的な現代書を発表しており第6回手島右卿賞を受賞している。

ギャラリートークには約60人が来場し、2人の解説に聞き入った。田中さんは菊山さんの作品を念頭に新作に取り組んだとして「大きい作品にしないと飲み込まれると思った。個展とは違う苦しさがあった」と心境を吐露した。

菊山さんは雨を題材にした作品が多いことについて「雨なら情景がイメージでき、好きなタイトルがつけられる。雨という素材は面白い」と述べた。