三重の祭りや民俗行事撮影 写真家・種橋マミさん、尾鷲で作品展 三重

【撮影した祭りを紹介する種橋さん=尾鷲市向井の県立熊野古道センターで】

【尾鷲】三重県内の祭りや民俗行事を撮影する四日市市の写真家種橋マミさんの作品展が、尾鷲市向井の県立熊野古道センターで開かれている。最前線で撮った62枚が並び、行事の臨場感を味わえる。23日まで。

愛知県蟹江町出身の種橋さんは高校生の時、同県西尾市の「鳥羽の火祭り」を初めて訪れ、郷土の伝統文化に関心を持ち始めた。祖母が住む松阪市の「曽原かんこ踊」への参加後、県内の行事にのめり込んだという。

本格的に撮影を始めたきっかけは、約10年前に訪れた南伊勢町の「方座浦浅間祭」。高齢化などによる担い手不足を目の前に「この時代にこんな祭りが確かにあったという証拠を残したい」と継承への思いを強めた。

作品展は、直近3年間で参加した31カ所の行事を展示する。熊野市の「熊野大花火大会」など有名な行事は最小限に抑えたといい、一度は途絶えた祭り、見物客が1人もいなかった行事などを中心に取り上げた。

普段からSNS(交流サイト)で作品を発信しているが、半数以上が初公開の作品という。種橋さんは「この中には存続が危ぶまれている祭りが多い。写真を見て興味を持ったら、足を運んでほしい」と話している。