伊勢新聞

2025年3月8日(土) 

▼5千億㌦(約75兆円)を削減するイーロン・マスク率いる米「政府効率化省(DOGE)」を見ると、「103万円の壁」「裏金」などの議論を続けている日本の政治がバカのように思える。いったい彼は何をしたいのか? これまでの言動からは、政権に取り入ることで人類の未来を切り開こうとしていると思える

▼現在、彼は脳にAI(人工知能)をつなげてポストヒューマンをつくろうとしている。FDA(食品医薬品局)の認可を受けすでに治験を行った二人を動画で公開している。20年後に迫った「シンギュラリティ」を見据えた実験だ。また、スペースXでは、火星に人間を送り込もうとしている。人類文明を惑星間に広げるつもりなのだろう。トランプは就任演説で「火星に星条旗を立てる」と言った

▼文明は3段階の発展を遂げる。タイプⅠは惑星文明、タイプⅡは恒星文明、タイプⅢは銀河文明。これは旧ソ連の天文学者カルダシェフが提唱した理論。現在の地球人類文明は0・75

▼マスクは我々の文明を少なくともⅠを超えた太陽系文明にするつもりだ。彼は「世界一の大金持ち」「成功した起業家」という枠を超えた人物だ。