伊勢新聞

津市汚職、職員2人を収賄罪で起訴、贈賄罪で会社代表も 津地検

三重県津市発注の水道修繕工事を巡る贈収賄事件で、津地検は5日、業者選定の見返りに洗濯機などを受け取ったとして、共に市職員の中村一男容疑者(56)=同市柳山津興=と松岡泰成容疑者(51)=同市久居明神町=を収賄罪で起訴した。また、水道工事会社「新英工業」代表新居利英容疑者(50)=同市安濃町内多=を贈賄罪で起訴した。

起訴状などによると、中村被告と松岡被告は令和4年7月ごろ―昨年4月ごろ、市内の水道修繕工事を同社に委託した見返りに、新居被告から15回にわたって洗濯機1台など計127点(販売価格計約20万円)の物品を受け取ったとされる。地検は3人の認否を明らかにしていない。

また、中村被告ら市職員が実施した水道修繕工事を同社が施工したように偽り、工事代金をだまし取ったとして、県警が詐欺容疑で3人を追送検する方針を固めたことが捜査関係者への取材で分かった。

3人は令和5年8月―昨年1月、工事代金計約8万円を市からだまし取ったとして、先月12日に詐欺罪で起訴された。市は他に7件の工事で、計約25万円をだまし取られたとして被害届を提出している。