伊勢新聞

御浜町、一般会計69億円 13・8%増 新年度当初予算案 過去最大規模

【南牟婁郡】三重県の御浜町は4日、令和7年度当初予算案を発表した。一般会計は総額69億8200万円(前年度比13・8%増)で、人口減少対策などを背景に過去最大規模の昨年度を上回った。

町によると、最終年度を迎える「第6次町総合計画」前期基本計画の達成に向けた施策に力を入れる。安心安全の確保▽地域経済の活性化▽人口減少への挑戦―の3本柱を中心に展開を図る。

歳入は、定額減税の終了などで町税は7・2%増の7億6179万9千円を見込む。町債は町道「紀南病院線」整備事業などの影響で105・2%増の10億8980万円に拡大した。

歳出は、給与改定による人件費の増加などで義務的経費は4・0%増の23億8161万4千円。積立金は227・3%増の8155万1000円で、柑橘(かんきつ)振興基金積立の増加が大きい。

主な新規(拡充)事業のうち、3小学校と2中学校の統合に係る新校舎建設事業に7072万2千円を計上。町中央公民館のホールつり天井など改修費に2億703万1000円を盛り込んだ。

庁舎のエレベーター設備などを改修、更新する長寿命化事業に1億7666万9千円を投じる。紀南病院線の改良工事に伴い、用地取得や建物補償の費用に2億3200万円を充てた。

阿田和保育園を平見地区の高台に新築移転するための地盤調査や敷地造成工事に9475万円、町内の新規就農者向けに6月に開くシンポジウム事業に53万円をそれぞれ計上した。

このほか、避難路誘導灯設置事業(1584万円)▽阿田和分団消防自動車購入事業(2500万円)▽小中学生向けのタブレット端末整備事業(5830万円)―などを盛った。

町は令和7年度一般会計当初予算案を含む議案46件と発議1件、諮問1件を4日開会の町議会定例会に上程した。会期は4―21日までの18日間。一般質問は18と19、21日。