
【津】三重県津市新家町の市立桃園幼稚園は4日、隣接する桃園情報センターで「ひなまつり茶会」を開き、年長児9人が保護者に抹茶のお点前を披露した。
同園では伝統文化に親しむ目的で10年ほど前から年5回、裏千家準教授の織田順子さん(77)=同市牧町=に茶道の手ほどきを受けている。昨年11月から月1回所作を学び、最終回のこの日保護者を招いてもてなした。
園児は茶せんを素早く動かして茶をたて、自身の保護者の前にしずしずと進んで正座し「どうぞ」と頭を下げた。

保護者は「ありがとう」「頂戴します」と味わった。お点前終了後には織田さんから園児一人一人に家元名の賞状「おしるし」が手渡された。
田邊暖ちゃん(6つ)は「しゃかしゃかする時こぼれへんよう気をつけた。お母さんがおいしいって言ってくれてうれしい」、母親の真代さん(37)は「背筋を伸ばして頑張っていて成長した姿が見られた。お茶をたてる機会はなかったのでいい経験になった」と感想を話した。
荒木育子園長は「学んだことを誰かのために使うことで喜びを感じる子に育ってほしい」と期待を込めた。