伊勢新聞

賃上げ「当たり前」に 連合三重、津で春闘の総決起集会

【参院選の総決起集会で気勢を上げる連合三重の役員ら=津市北河路町で】

連合三重は1日、春闘の総決起集会をメッセウイングNHW(津市北河路町)で開いた。構成組織などから約1100人が出席。「賃上げが当たり前の社会」を目指す集会アピールを採択した。

集会アピールは「昨年の賃上げはステージ転換の大きな一歩だったが、多くの仲間には生活向上の実感がない」と指摘。「今こそみんなの声を結集し、より良い未来を作ろう」と呼びかけた。

企業規模間や雇用形態間、男女間の賃金格差を是正することも掲げた。「私たちが相場を作り、労組の無い職場で働く仲間の賃上げも当たり前とし、社会の好循環を実現させる」としている。

番条喜芳会長はあいさつで「初任給や若年層への配分だけでなく、全ての労働者にとって統一的なベースアップとなるよう、それぞれの組合で最後まで粘り強く交渉してほしい」と呼びかけた。

来賓の一見勝之知事は「物価以上に賃金が上がる正のスパイラルがなければ日本の将来はない」と指摘。中小企業に賃上げを波及させるため、価格転嫁や適正取引を支援すると訴えた。

連合三重は春闘の賃上げ目標を、月給で前年より3千円高い「1万8千円(6%)以上」と掲げている。平成6年の2万円に次ぐ高水準。初任給が上昇する中で、中高年層への配慮も求める。

集会の後、今夏の参院選に向けた「勝利総決起集会」を開催。三重選挙区(改選数1)に立憲民主党公認で立候補を予定する小島智子県議(64)らの当選に向けて「ガンバロー」を三唱した。