父親殺害、男に懲役12年 津地裁判決「動機身勝手、責任重い」 三重

三重県津市の自宅で父親を殺害したとして、殺人罪に問われた同市柳山津興、無職猪又篤被告(49)に対し、津地裁(西前征志裁判長)は26日、「動機は身勝手で責任は重い」などとして、懲役12年(求刑懲役15年)の判決を言い渡した。

西前裁判長は判決で、「平成30年ごろから父と2人で暮らすようになり、日々の生活で不満や怒りを募らせた。長年社会から孤立し、収入が少なく、体も思うように動かない被告の状況を前提とすると、殺害に至った経緯に同情できなくはない」と述べた。

その上で「父はギャンブルをすることもあったが、生活に大きな影響があったと認められず、被告のために病院の送迎や食料の買い出しなどをしていた。突然息子に刺された驚きや無念な気持ちは大きく、動機は身勝手で被告の責任は重い」と指摘した。

一方で「被告は犯行直後に自首し、一貫して事実を認めている。兄が寛大な処分を望み、社会復帰後は家族と共に支援したいと証言した」などとして、懲役12年が相当と結論付けた。

判決によると、猪又被告は昨年3月20日午後、自宅で父の弘一さん=当時(79)=の首と胸をナイフで刺し、殺害したとされる。