大台ケ原と大杉谷の四季を紹介 尾鷲の熊野古道センターで企画展 三重

【大台ケ原の風景写真を紹介する橋本さん=尾鷲市向井の県立熊野古道センターで】

【尾鷲】紀伊半島3県にまたがる「吉野熊野国立公園」の大台ケ原と大杉谷渓谷の四季を紹介する企画展が、尾鷲市向井の県立熊野古道センターで開かれている。4月6日まで。会期中無休。

大台ケ原は三重、奈良両県境の日出ケ岳(1695メートル)を最高峰とする緩やかな山容。大杉谷は大台町の宮川上流にある渓谷で、原生林や7つの滝からなる。日本3大渓谷に数えられる。

企画展は、大台ケ原は断崖絶壁「大蛇嵓(だいじゃぐら)」や日出ケ岳の展望所がある東大台、利用調整地区で原生的な景観が残る西大台に分けて展示。大杉谷は落差135メートルの千尋滝などを紹介している。

展示した写真81点と映像は、副センター長の橋本博さんが昨年4―11月に計11回、登山道を歩いて撮影。自生するシャクナゲや雪化粧した山肌を写し、豊かな四季を表現したという。

橋本さんは「写真を通じて次世代に同じ風景を受け継ぐきっかけにしたい。厳しい環境で育つ自然を感じてもらい、4月下旬の開山に合わせ、公園内を散策していただければ」と話している。