「山口祭」と「木本祭」は5月2日 式年遷宮最初の式典 三重

【伊勢】神宮司庁(三重県伊勢市)は14日、伊勢神宮の第63回式年遷宮に伴い、天皇陛下が重要な祭儀の日時を定める「御治定(ごじじょう)」により、最初の祭典となる「山口祭」と「木本祭(このもとさい)」が5月2日に決まったと発表した。

山口祭は用材の伐採作業の安全を祈る祭典で、内宮は神路山、外宮は高倉山の麓を祭場として行う。同夜、正殿の床下に奉建する心御柱(しんのみはしら)の用材を伐採するにあたって行われる「木本祭」が両宮で営まれる。

式年遷宮の用材を切り出す御杣山(みそまやま)も天皇陛下の御治定により、1月15日付で長野、岐阜両県にまたがる木曽谷国有林、裏木曽国有林に定められており、伊勢神宮は6月3日に木曽谷国有林(長野県)で御杣山における事始めの祭典「御杣始祭(みそまはじめさい)」、同5日には裏木曽国有林(岐阜県)で「裏木曽御用材伐採式」を行うことを決めた。

久邇朝尊(くにあさたか)大宮司は「式年遷宮の諸祭が始まるにあたり、改めてその責任の重さを痛感いたしますとともに、令和15年秋の遷御の儀に向け長期に及ぶ遷宮の準備に万遺漏無きよう、職員一同力を尽くしてまいる所存でございます」とコメントした。