
【尾鷲】三重県尾鷲市矢浜の矢浜小学校で13日、製材業を疑似体験できるボートゲームを用いた製材学習があった。5、6年生10人が製材会社の経営者になりきり、森林資源の循環利用を学んだ。
地場産業の林業に親しんでもらおうと、熊野市の林業者らでつくる「熊野林星会」が企画。会員で尾鷲市の製材所「カネタ産業」の田中俊輔さんが講師を務めた。同様の授業は市内で初めて。
児童らは2人組で5班に分かれ、同会が開発した「セーザイゲーム」に挑戦。ゲームは直径と等級の異なる丸太が集まる原木市場で、良質な木材を安く仕入れ、加工後の利益で勝敗を決める。
授業では、児童らが目利きした木材を競り落とし、木材パネルに記された升目に合わせて窓枠や柱、床板などに加工。3万円で落札した最高級の巨木から、約6万円の利益を出す班もあった。
23回の競りで、最終的に10万円以上の利益を出した五年生の上岡瑞季さん(11)は「楽しく製材の仕組みを学べて良かった。最初の方の競りで攻めたことで、有利に進められた」と話した。