三重県警は12日、令和7年度の当初予算案を発表した。予算額は前年度比3・6%(16億4千万円)減の439億400万円。交通安全対策や庁舎の整備、防犯対策に重点を置き、過去最大規模だった前年度に次いで、過去2番目の予算規模となった。
県警によると、信号機や道路標識の整備などに28億2700万円を計上。うち、9億7300万円を充て、信号機3千灯を令和9年度末に生産終了する白熱電球式から発光ダイオード(LED)式に更新する。
令和8年度の完成を目指す科学捜査研究所の新設工事費には13億5300万円を計上。伊賀署新庁舎の設計費用などとして2億7600万円を盛り込んだ。老朽化した交番と駐在所の建て替えなどにも3億1100万円を要求している。
防犯カメラの新設費用として、2月補正予算と合わせて1億3400万円を要求し、42台の増設を目指す。AI(人工知能)を利用して防犯カメラ映像を解析するシステムの拡充費用には1億200万円を計上した。
SNS(交流サイト)を利用した詐欺や「闇バイト」などへの対策として2月補正予算と合わせて4400万円を計上。LINEやユーチューブ、X(旧ツイッター)などに広告を出し、注意を呼びかける。
また、県人事委員会勧告による給与増などで、人件費は前年度と比べて1億7900万円増加し、当初予算全体の約74%に当たる326億1000万円となった。