伊勢新聞

高額出金の事情聞く 伊勢郵便局、詐欺被害防ぐ 警察から感謝状 三重

【松岡署長(右端)から感謝状を受けた(左から)菊山さん、前崎さん、杉原局長=伊勢市の伊勢郵便局で】

【伊勢】特殊詐欺被害を未然に防いだとして、三重県警伊勢署は10日、伊勢市の伊勢郵便局(杉原久之局長)と局員の前崎叔子さん(46)、菊山博之さん(47)に感謝状を贈った。

先月24日、市内の80代女性が窓口を訪れ、高額の出金をするためATM(現金自動預払機)の引き出し上限額を引き上げたいと申し出た。対応した前崎さんが理由を確認すると、「誰かに話したら罰則がある」「携帯が犯罪に使われている」などと話したため詐欺を疑い、菊山さんに報告。2人は女性から事情を聞いて同署に通報し、被害を防いだ。電話で警察官を装い、現金をだましとる詐欺の手口だった。

同郵便局で、松岡善則署長が感謝状を手渡し「水際で被害を未然に防いでいただいた」と感謝を述べた。

感謝状を受けた前崎さんは「日頃からお客様に近い立場で対話していることが生かされた。女性が被害に遭わず、安心した表情で帰っていかれてよかった」と話していた。