伊勢新聞

景況感2カ月連続悪化 1月の三重県内動向、倒産9件 帝国データバンク

帝国データバンク四日市支店は5日、1月の三重県内景気動向調査結果を発表した。「景気が良い」と回答した企業から「悪い」と答えた企業を差し引いた景気DIは、前月比0・8ポイント減の43・7となった。

支店によると、景気DIの悪化は2カ月連続。前月は4カ月ぶりに悪化していた。全国順位は前月と同じ16位。一方、前年同月との比較では1・3ポイントの改善。東海4県では愛知に次いで2位となっている。

大企業のDIは前月比3・9ポイント増の43・3で、中小企業は1・3ポイント減の43・8。大企業が5カ月ぶりに改善。中小企業が5カ月連続で大企業を上回った。製造などの4業界が改善し、小売などの4業界が悪化した。

支店は「物価高を背景として、消費者に近い業種の低迷が目立った。大企業のDIが改善したのは良い兆しだが、株価や為替の動向などに不安定要素もあり、当面の景況感は一進一退が続くだろう」としている。

また、帝国データバンク津支店は6日、1月中の倒産が県内で9件だったと発表した。前年同月比で2件の増加。9件の負債総額は6億4200万円で、前年同月比で68・9%(2億6200万円)増えた。

倒産件数と負債総額が前年同月を上回るのは、共に2カ月連続。支店は「中小・零細企業の倒産が中心。消費の低迷や人件費の高騰による景気回復の遅れが中小企業の経営にダメージを与えている」としている。