【四日市】三重県四日市市諏訪町の四日市商工会議所で4日、「基礎から学ぶセキュリティ対策」セミナーが開かれ、市内を中心に県内と愛知県内の企業経営者や経営幹部47人(会場17人、オンライン30人)が参加した。
セミナーは、企業・個人を取り巻く環境のデジタル化が加速し、「サイバー攻撃への対策」の重要性が高まっていることを踏まえ、県警本部にも協力を得て企画し、三十三銀行、三十三総研と同会議所が開催。地元企業が遭遇すると想定されるサイバー攻撃への理解を深め、自社でセキュリティ対策を進めるために必要な情報を提供した。
第1部は「サイバー攻撃の最新トレンド/ソフトウェア対策・人的な対策で防げる被害サイバー犯罪の最新動向」と題して、ラックの影山徹哉氏が講師を務めた。影山氏は個人・企業向けともに被害が増加している「サポート詐欺」の実例について、動画を交えて紹介したほか、誰でもインターネットを使う際には遭遇する可能性があることを踏まえ、金銭的な被害を受けないための対処法について解説。
第2部は「中小企業に必須のセキュリティ対策・セキュリティ対策の進め方」と題してIPA(情報処理推進機構)登録セキュリティプレゼンターの久保田秀男氏が講師を務め、「中小企業が取り組むべき基本的なセキュリティ対策」を紹介したほか、自社で取り組む際に活用できる公的な支援メニューである「サイバーセキュリティお助け隊」に関する情報を提供した。
第3部は県警本部生活安全部サイバー犯罪対策課の幸治洋之課長補佐が「被害を受けた際の対応・相談窓口の紹介」と題して話した。幸治氏は、サイバー攻撃への備えとして、「地震など自然災害」と同様、有事の対応策を検討する重要性を説き、被害が発生した段階で警察へ通報することで、業務への影響を極力抑えつつ、初動対応を進めて攻撃者の特定・国際的な捜査対応が可能になるとした。