皇學館大「大学生テレビ局」が優秀学生作品賞 日本映像事業協、映像作品コンテスト 伊勢

【賞状を手に受賞を喜ぶ北村さん(中央)と局長の小薮結菜さん(左端)=伊勢市の皇學館大学で】

【伊勢】三重県伊勢市の皇學館大学の「大学生テレビ局」が、日本映像事業協会が主催する映像作品コンテストの学生部門で、優秀学生作品賞を受賞した。

コンテストは、若手クリエーターを対象とした「ヤング映像クリエーターを励ます賞」。学生部門には、協会に加盟する15の大学や専門学校の中から、ドラマやドキュメンタリー作品などの応募があった。

同大の大学生テレビ局は、地域の人や文化に焦点をあて、学生が企画から取材、編集を手がけ、地元ケーブルテレビ局「ZTV」で放送している。今回の受賞作品は、同市御薗町高向に800年以上継承される神事を題材にしたドキュメンタリー「御頭神事の伝統」。ディレクターを務めた現代日本社会学部2年の北村拓音さん(20)を中心に、現在の2―4年生の局員7人が制作に携わった。高向地区出身の北村さんが、神事を担う青年団の一員として参加し、伝統をつなぐ地域に人々に迫った30分の作品で、映像の迫力や感動的な演出などが評価された。昨年4月にZTVで放送され、ユーチューブで視聴できる。

先月に東京都で表彰式があった。北村さんは、少子高齢化により各地で伝統行事が衰退していく中、故郷の伝統神事の存続へ思いを込め、地元の人の励みになればと取材したという。「制作に関わり、協力してくれたすべての人に感謝の気持ち。これからも、映像の力で誰かを応援できるような作品をつくりたい」と話していた。