「フードドライブ」で連携協定 松阪市、社協とフードバンク愛知

【協定書を示す(左から)竹上市長、寺田理事長代理、中森会長=松阪市役所で】

【松阪】NPO「フードバンク愛知」(宮尾久子理事長、愛知県北名古屋市)と三重県松阪市、同市社会福祉協議会は5日、同市役所で「ひろがる・つながるフードドライブ連携協定」を結んだ。生活困窮者の支援活動やこども食堂の運営団体に対し物資や情報を提供する。協定は県内初。

フードバンク愛知は物流業が前身。コロナ禍で稼働が激減した倉庫や車両、社員を活用して5年前に立ち上げた。企業などから寄付された食品や日用品を福祉施設や団体に提供している。

フードドライブは未使用食品を持ち寄り、福祉施設などに寄贈する活動。既に同市内で昨年12月から月1回、食品配布を始めている。県内では鈴鹿、四日市両市でも取り組んでいる。

またフードバンク愛知は冷凍庫16台とメモ帳5千冊を贈呈した。冷凍庫はこども園や中学校へ設置し、メモ帳は市社協やこども園、市民病院へ配布する。

締結・寄贈式にはフードバンク愛知の寺田覚理事長代理と竹上真人市長、市社協の中森弘幸会長が出席した。

寺田氏は「市民団体を助けたい。食品ロスを減らし、誰もが食品にアクセスできるセーフティーネットをつくる」と話し、「寄付を2000社に募集しても反応は50社で、成約は12社。集める期間が長い」と説明して協力を求めた。

竹上市長は「食品配布の規模感はすごい。びっくりした。強力なパートナーを得ることで困窮者支援を非常に進めることができる」と述べ、感謝状を渡した。