【津】2日連続で特殊詐欺被害を未然に防いだとして、三重県警津署は3日、百五銀行津駅西口支店(津市大谷町)の増田美香支店長(53)と北村佳名さん(51)、草深光司さん(54)に感謝状を贈った。
同署によると、北村さんは昨年12月3日、150万円の出金を申し出た高齢夫婦に出金理由を確認。夫婦が「息子の示談金が必要」などと話したことから詐欺を疑い、警察に通報した。
草深さんは翌日、窓口を訪れた70代の男性が170万円の出金を申し出たことから詐欺を疑った。「息子が女性を妊娠させた」などと話す男性を説得し、詐欺の被害を未然に防いだ。
この日、栁生裕也署長が同支店を訪れ、感謝状を手渡した。北村さんは「今後も慎重な対応で被害を防いでいきたい」と話し、草深さんは「前日の事例を詳しく聞いていた。手口が同じで、最初から詐欺だと思って話を聞けた」と振り返った。
また、高額出金を申し出た高齢者に声をかけて特殊詐欺被害を防止したとして、津署は同日、百五銀行大門町出張所(同市大門)の中村慎吾所長(54)と白塚郵便局(同市白塚町)の松並勇局長(54)にも感謝状を贈った。
同署によると、昨年、管内で確認された特殊詐欺による被害は35件、被害額は約1億5300万円。うち、息子や警察官などを装う「オレオレ詐欺」の被害額は約1億3800万円で、約9割を占めた。