![web09◎P説・「おひなさまめぐりin二見」始まる](https://www.isenp.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/a972a591f64610306cdadc321ecaa984.jpg)
【伊勢】三重県伊勢市のJR二見浦駅から二見興玉神社へ続く夫婦岩表参道一帯で、旅館や商店などにひな人形を飾る「おひなさまめぐりin二見」が4日、始まった。20年続いた恒例の催しは、今年で最後となる。実行委は「心を込めたおもてなしでお待ちしている。ぜひ足を運んでほしい」と話している。3月9日まで。
旅館や公共施設など67カ所に、計約4千体のひな人形を展示している。主会場の一つ、国指定重要文化財「賓日館」では、江戸時代から昭和初期の貴重な御殿飾りや親王飾りなど、1500体以上が並ぶ。中でも、伊勢神宮式年遷宮に向けた伊勢の民俗行事「お木曳」を再現した創作展示がユニーク。社殿の建て替えなどに使う御用材を奉曳車に載せて運ぶ「陸曳(おかびき)」、川を遡って運ぶ「川曳」の様子を、ひな人形で表現し、来場者を楽しませている。週末を中心に、演奏会などの催しもある。
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イベントは、冬の閑散期に観光客を呼びこもうと、地元の商店や住民らでつくる実行委員会が企画し、平成17年に始まった。コロナ禍前は例年、期間中約4万人が訪れたという。今回で21回目を迎えたが、展示拠点の賓日館が、来年から6年間の予定で改修工事が始まるため、実行委による組織だった開催は最後。段飾りなど展示品の一部は、希望者に譲るという。
副実行委員長でNPO法人二見浦・賓日館の会会長の奥野雅則さん(62)は「賓日館では例年より展示数も増やし、より華やかに演出した。改修後は未定で見納めになるかもしれないので、楽しんでほしい」と話していた。