【度会郡】「あたまの神様」として知られる三重県大紀町大内山の「頭之宮四方(こうべのみやよもう)神社」で2日、同神社に伝わる伝統神事「水取神事」があった。県内外から訪れた参拝者らが参列し、厄除けや家内安全、学力向上などを願った。
村田正和宮司らが祝詞奏上などを行い、境内から湧き出る頭之水を杉葉に含ませ、参拝者に向けて振り注いだ。神事が終わると、参拝者らは頭之水を一升瓶やペットボトルに入れて持ち帰った。
同神事は毎年2月の第1日曜日に営まれる。節分のころの頭之水は「生きる力を生み出す水」とされ、「一升」を「人生の一生」に例えて空の一升瓶に頭之水をくみ、9日間にわたって飲み干すと厄や苦を洗い流し、心身が清められて開運すると伝わっている。
四日市市から訪れた児玉健さんと妻のみさ子さんは「水取神事に参加すると清められたように感じる。今年一年、健康に過ごしたい」と話した。