女性関係を巡ってトラブルになり、同僚から現金を脅し取ったとして、県警は31日、恐喝の疑いで、紀宝署の男性巡査(23)と桑名署の男性巡査長(40)、鈴鹿署の男性巡査(27)を津地検に書類送検した。県警は同日、紀宝署の巡査と巡査長を免職とし、鈴鹿署の巡査を停職6月の懲戒処分とした。
送検容疑は昨年9月28日午後、松阪市の駐車場で、男性警察官から現金50万円を脅し取った疑い。3人は「脅し取ったことは間違いない」などと容疑を認めている。県警は起訴を求める厳重処分の意見を付けた。
県警によると、紀宝署の巡査と男性警察官が女性との交際を巡ってトラブルになっていた。巡査が「ぼこぼこにしてやる」などと男性警察官を脅し、巡査長が「金銭での解決」を提案。鈴鹿署の巡査も同調したという。
男性警察官が同僚に相談して被害が発覚。県警の聞き取りに対し、懲戒免職処分を受けた2人は反省の弁を述べず、鈴鹿署の巡査は「多くの人に迷惑をかけた」などと話し、1月31日付で依願退職した。書類送検された3人は以前、同じ鈴鹿署で勤務していた。
県警は鈴鹿署の巡査から話を聞いたにもかかわらず、上司に報告しなかったとして、四日市南署の女性巡査を所属長訓戒とし、部下の指導監督が不十分だったとして、紀宝署の男性警部を本部長注意とした。
岡﨑浩司首席監察官は報道陣の取材に「複数の現職警察官が重大な事案を引き起こしたことは、県民の信頼を失墜する行為で極めて遺憾。深くおわびする」と話し、陳謝した。
また、女性職員にセクハラ行為をしたとして、県警は今村昭彦鳥羽署長(57)=警視=を1月31日付で本部長訓戒とした。2月3日付で本部警務課付とし、後任に相馬進交通指導課長(59)=警視=を充てる。
県警によると、今村署長は昨年10月ごろ、職員同士の食事会後に女性職員に送迎を頼み、車内で運転中の女性職員の手を触ったなどとされる。岡﨑首席監察官は「幹部を含めた職員に指導教養を徹底し、再発防止に努める」と話した。