行員声かけ、詐欺被害防ぐ 百五銀行支店に感謝状 三重県警四日市南署

【(左から)感謝状を贈呈した中西署長と近藤支店長、水本さん=四日市市新正の四日市南署で】

【四日市】SNS(交流サイト)型ロマンス詐欺被害を未然に防止したとして三重県警四日市南署(中西通署長)は30日、四日市市沖の島町の百五銀行四日市支店の近藤隆則支店長(52)と行員の水本七彩さん(22)に感謝状を贈呈した。

昨年12月25日午後1時ごろ、市内在住の50代女性が来店し260万円の振り込みを申し出た。同月9日にも着物購入の名目で95万円を同一口座に振り込んでおり、詐欺ではと不審に思った水本さんが用途を尋ねると、「SNSで知り合ったフランスにいる恋人に送金する」と話したため、上司に報告して警察に通報するなどして被害の拡大を未然に防いだ。

贈呈式で、中西署長が「適切な声かけによって詐欺被害を水際で食い止め警察活動に寄与された」と2人に感謝状を手渡した。近藤支店長は「今後も詐欺撲滅に向けて活動を続けたい」、水本さんは「大切なお客さまが傷ついてほしくないと再認識した」と、それぞれ話していた。

県内のSNS型投資・ロマンス詐欺等被害は昨年12月末現在で302件、被害額は約27億820万円、同署管内では24件、約1億6810万円で、前年比は県内、管内とも件数、被害額いずれも激増している。