猫との四半世紀をエッセイに 村上しいこさん「みけちゃん永遠物語」出版 三重

【村上しいこさんの「みけちゃん永遠物語」】

【松阪】三重県松阪市在住の児童文学作家村上しいこさんは2月10日、死別した三毛猫と過ごした四半世紀を振り返るエッセイ「みけちゃん永遠物語」を小学館から出版する。B5判、255ページ、税別1700円。

村上さんは津市出身。絵本から小説まで手がけ、野間児童文芸賞など受賞多数。松阪市ブランド大使を務める。昨年はフォトエッセイ「25歳のみけちゃん」を刊行している。

永遠物語では猫との出会いから別れを回想。アパート6階で「チェーンロックをした玄関を10センチほど開けて夕飯の支度をしていた」時、猫が侵入し、「台所を横切り、いつもそうしているかのようにソファで寝始めた」という。「みけちゃん、アパートから一軒家へ」など25章ある。

葬儀場では号泣。「少し雲が厚くなってきた空に1か所だけ青空が見えていた。ゆっくり、ゆっくりふわふわと空に昇る煙を見ながら、あそこが天国の入り口で、みけちゃんが迷わないための目印かもしれないと思い空を見つめみけちゃんの姿を探した」とつづる。

最後に「みけちゃんが付けた実寸の肉球でゴム印作ったからサインする時使ってるよ」と記す。