【四日市】三重県菰野町吉澤の現代アート作家吉田凱一さん(27)の個展「四日市」が、四日市市新町のアートギャラリー「黒い森」で始まっている。漁網を使った空間アートや油絵、生成AI(人工知能)で描いた絵画作品など25点を展示している。入場料千円。2月16日まで。
同ギャラリーの全8室を使い、部屋ごとに大作を展示している。青や緑色の漁網で表現した海、漁具の丸い浮きを彩色して漂着ごみに見立てた空間アート「漁網の海」や、数種類のAI画像生成ソフトを組み合わせ、「コンビナート」「夜景」などを表現した「青い四日市」、過去の公害と未来の青い空を対比させたコラージュ作品「黒い空から青い空へ」などを展示している。
四日市生まれの吉田さんは南山大卒業後、会社勤務を経て、令和5年にアーティストとして独立。母親が四日市ぜんそく患者だったことや祖父が石油を原料とした漁網製造に携わっていたことなどから、公害について学んだという。「漁網の魅力を、見て、触れて感じていただきたい」と語った。問い合わせは同ギャラリー=電話080(5117)4078=へ。