女子児童にわいせつな行為をしたとして、三重県は30日、鈴鹿保健所保健衛生室の男性主幹兼課長代理(50)を停職６月の懲戒処分とし、課長補佐級から主査級に分限降任させた。無断で上司の印鑑を使って決裁文書を偽造したとして、東京事務所で勤務する主査級の男性職員(40)を停職１月の懲戒処分とした。
県によると、男性主幹は先月１日、自宅近くにある小学校のグラウンドで女児の下半身を服の上から触ったほか、自らのスマートフォンに保存していたわいせつな動画を女児に閲覧させた。
先月14日、不同意わいせつ容疑で津署に逮捕され、同27日付で不起訴となった。女児側とは既に示談。不起訴となった後も職場には出勤していない。今のところ退職の意向はない。
男性主幹は県の聞き取りに対し、当時の状況について「女子児童と仲良くなり、一緒に遊んでいた」と説明。「自分勝手な行動をしてしまった。本当に申し訳ない」と話しているという。
東京事務所の男性職員は昨年８月13日、職員公舎の契約更新に関する意向を伝えるための文書を貸主に発送した際、県の規則に反して上司の決裁を受けないまま所長印を文書に押した。
上司が翌月、この男性職員に当時の決裁文書を提示するよう求めたのをきっかけに不正が発覚。この際、男性職員は上司２人の印鑑を無断で使用するなどして決裁文書を偽造していた。
男性職員は県の聞き取りに対し、決裁を経ず所長印を押した理由を「発送の期限が翌日に迫り、焦っていた」と説明。決裁文書を偽造した理由は「上司に怒られると思った」と話した。
東京事務所は公印を上司の近くで保管するなどの対策を取った。県は30日、綱紀粛正を図る通知を全職員に発出した。「研修などを通じ、県職員としての自覚を意識させる」としている。