2025年1月30日(木)

▼衆院議員から知事に転身して間もない北川正恭氏に、議員と知事はどちらが大変か聞いた人がいた。「適当にやっていこうというなら別だが」とおもむろに答えた。どういう政治家を目指すか、そのためにどんな知識や人脈が必要か、議員は自分で考えて実行していかなければならない

▼その点、知事は秘書課が必要な日程を組んで、手配してくれる。それに乗っかって行動していけばいい。忙しいのに優劣はないが「議員の方が大変だった」というのである。自分の行動を自分で決めて実行していくのはなかなか大変なことに違いない。自分の給料について、一見勝之知事も「自分で決めるタイミングはない方が良い」

▼“審議会嫌い”を自認する知事が特別職報酬等審議会の委員らについては「立派な方々」と持ち上げ、答申に「基本はこれで決めていただいたら良い」と手放しなのだ。また、知事の給料は「国の事務次官よりも低い」と9日の会見の発言を繰り返した

▼仕事の内容が異なる職種と比較することにどれだけの意味があるのかは知らないが、局長並みだと言ったり、全国の知事のうち26人が国家公務員出身者だと言ったり。行政を担う一員としてのランクづけをしているのだろうか

▼知事の公務は、分単位で進行しているといわれる。土日が休日になることもほとんどなく、自身の財布が使われることもない。4年間の報酬がそっくり選挙資金になるのではないかというのが口さがない県庁スズメらの評判だったが、果たしてどうか

▼他人の給与との比較は難しい。