連合三重は27日、今年の春闘の方針を発表した。賃上げ要求の目標は、月給で前年比3千円増の1万8千円(6%)以上と設定。平成6年に掲げた2万円に次ぐ高水準となる。
目標の内訳は、賃金カーブ(定期昇給)の維持分が前年と同額の4500円、ベースアップ(ベア)分は3千円高い1万3500円以上と設定。ベアの要求は12年連続となる。
標準労働者(35歳、勤続17年)の賃金目安は1万7千円増の29万2千円以上と設定。最低賃金水準「地域ミニマム」も、年齢に応じて4千円―6千円の幅で引き上げを求める。
約2万6千人の労働者に実施した賃金の調査結果などを踏まえ、今月24日の執行委員会で目標を定めた。初任給が高まる中で中高年層への配分にも配慮するよう、新たに求める。
連合三重は今回の方針に基づき、経営者団体や行政などに要請活動を実施する予定。3月1日にはメッセウイングNHW(津市北河路町)で総決起集会を開き、この方針を確認する。
番条喜芳会長は記者会見で「昨年の春闘では33年ぶりに5%台の賃上げが実現したが、個人消費は低迷し、物価高が家計を圧迫している。適正取引も十分には波及していない」と指摘した。
その上で「今こそ多くの人が生活の向上を実感し、将来への希望と安心をつくる好機。先頭に立って運動を牽引する」と強調。「労働組合の無い職場にも賃上げを波及させたい」と語った。