【尾鷲】日本クマノザクラの会の企画展「紀伊山地のクマノザクラ」が26日、三重県尾鷲市向井の県立熊野古道センターで始まった。クマノザクラの写真10点や苗木3株などを展示している。
クマノザクラの魅力を発信し、保全活動につなげようと企画。クマノザクラは平成30年、約百年ぶりの新種の桜として発表された。主に紀伊半島南部に分布し、県では東紀州で見られる。
企画展では、会員の寺澤秀治さんが三重と和歌山、奈良の3県で撮影したクマノザクラの写真のほか、樹皮や新芽から抽出した染液を使ったストールや巾着袋、接ぎ木苗などを並べている。
副会長の田尾友児さんは「県内では熊野以南での知名度は高いが、尾鷲では知らない人も多いと思う。クマノザクラの魅力に浸ってもらい、3月ごろに実際に見てもらえれば」と話している。
会期最終日の8日午後1時半―同3時半、会長の勝木俊雄さんら3人による講演会も実施。クマノザクラの特徴や発見の経緯、植樹活動などについて話す予定。事前申し込み不要。無料。