伊勢新聞

木曽谷、裏木曽国有林に決定 式年遷宮の御杣山、用材供給へ 三重

【伊勢】神宮司庁(伊勢市)は22日、伊勢神宮の第63回式年遷宮に向けて用材を切り出す御杣山(みそまやま)が、天皇陛下がお定めになる「御治定(ごじじょう)」により、長野、岐阜両県にまたがる木曽谷国有林、裏木曽国有林に決まったと発表した。

神宮司庁によると、文化6(1809)年の第52回式年遷宮以降、良質なヒノキが豊富にある木曽地域の山が御杣山とされていて、今回も先例に倣い定められた。

前回の遷宮では、木曽からの用材以外に神宮宮域林(伊勢市)に植樹されたヒノキの間伐材が初めて使用された。遷宮に必要な用材約8500立方メートルのうち、23%が宮域林のヒノキだったが、今回の遷宮でも宮域林からの供給を予定しているという。

式年遷宮は20年に一度、社殿を建て替え、装束や神宝などを新しくしてご神体を新殿に移す神宮最大の祭儀。用材の伐採作業の安全を祈る「山口祭」が最初の祭典となり、今年5月に行われる予定。