伊勢新聞

第1回大会出場の記念碑完成 110年前の全国中学野球 伊勢・宇治山田高にOB会 三重

【完成した記念碑を囲む硬式野球部OBら=伊勢市の宇治山田高校で】

【伊勢】三重県伊勢市の県立宇治山田高校に、大正4(1915)年の第1回全国中等学校優勝野球大会(現・全国高校野球選手権大会)に出場したことを伝える記念碑が21日、完成した。出場の歴史を形に残し、後進につなごうと、硬式野球部OB会が正門近くに建立。「110年越しに大舞台へ」とエールを送る。

記念碑は、御影石製で、高さ70センチ、幅90センチ、厚さ15センチ。大会名と「出場記念碑」の文字が刻まれている。「歴史を口伝えでなく、形として残そう」とOB会が企画し、費用を寄付で募った。

110年前、同校は前身の県立第四中学校時代、第1回大会に出場。初戦で、秋田中学(現・秋田高校)に敗れた。以来、春夏を通じ全国大会出場は果たせていない。OB会の山川徹会長(59)は「現役部員たちが甲子園を目指すモチベーションになれば」と話す。

野球部マネジャーの2年生吉川夢菜さん(17)は「部員は『100年越しの大復活』をスローガンに練習に励んでいる。出場の歴史を全校生徒に知ってもらって励みにし、新しい歴史をつくりたい」と意気込んだ。