建築端材で木工 津の大工、前田松之進さん作品展 三重

【木工作品を紹介する前田さん=津市美里町北長野の美里ふるさと資料館で】

【津】津市美里町北長野の大工職人、前田松之進さん(78)の木工作品展が、同町の美里ふるさと資料館で開かれている。建築端材を活用したついたて、額、盆など約90点を展示している。2月28日まで。月曜休館。

前田さんは約60年にわたる建築業でこだわりの木を使った日本家屋を多く建てており、余った木材を活用し趣味で家具や道具を作ってきた。自宅の一角に飾った作品を見た人から展示を勧められ、同所での作品展が実現した。

秋田杉の1枚板のついたて、1本の木をくりぬいて木目をそろえた茶筒、杉の木の節を利用したコートハンガー、かつて同町の坂道で多く見られた水車小屋を再現した大作もある。額には自身の伊勢型紙を飾っている。

前田さんは「木目を見て『何を作ろう』と考えるのは楽しい。目が合うよう細かいところまで丁寧に作っている」と見どころを話した。