【尾鷲】特殊詐欺を未然に防いだとして、三重県警尾鷲署は21日、紀北町東長島の紀伊東長島郵便局の局長庄司あやさん(55)に感謝状を贈った。
庄司さんは先月27日午前11時半ごろ、70代女性客から「若い男から通帳と印鑑を預かりたいと電話があった」などと相談を受けた。
女性が東長島公民館で待ち合わせしたと明かしたため、庄司さんは不審に思って紀伊長島幹部交番の所長に報告。詐欺被害を未然に防いだ。
女性の顔見知りだった庄司さんは「普段から地域の人に寄り添うことを大事にしている。詐欺と気付いても、冷静に対応できた」と話した。
女性は「電話の相手が郵便局員だと思った」と説明したといい、庄司さんは「局員が通帳と印鑑を預かることはない」と注意を呼びかけた。
尾鷲署の伊藤誠司署長は「地域住民に親切に接している成果。詐欺被害が増えているので、今後も声かけを続けていただきたい」と話した。
尾鷲署によると、同署管内における昨年の特殊詐欺被害は4件、被害額は計約310万円。被害は4件全て架空料金請求詐欺となっている。