伊勢新聞

伊勢シーパラがゲームに Switch向け7月発売、館内巡って生き物観察 三重

【7月に発売予定のゲームをPRする田村館長(左)と佃さん=伊勢市二見町の「伊勢シーパラダイス」で】

【伊勢】三重県伊勢市二見町の水族館「伊勢シーパラダイス」を舞台にした家庭用ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」用ソフト「いつでも伊勢シーパラダイス 距離感ゼロの水族館図鑑」(通称・いつ伊勢)が、今年7月に発売される。同館の魅力を詰め込み、楽しみながら生き物の生態について学べるゲームになるという。

制作・販売は、ゲーム開発事業などを手がける合同会社「サイバラックス」(東京都)。水族館が好きな「いつ伊勢」のディレクター佃弘恵さん(39)はコロナ禍に、同館が力を入れているユーチューブの配信を見て、生き物との距離が近い同館のファンになった。ゲームを通じて多くの人に生き物の魅力を知ってもらおうと、田村龍太館長(48)に呼びかけ、令和3年から開発に着手した。

【伊勢シーパラダイスを舞台にしたゲームの開発中の画像。館内を忠実に再現している(サイバラックス提供)】

ゲームでは、忠実に再現された水族館の内部をカーソルを移動して動き回り、同館で暮らすトドやセイウチ、アザラシなどの様子を観察できるほか、館内のエリアごとに約100種の生き物たちを動画や写真、コラムで紹介する「デジタル図鑑」を収録。生き物に関する千問以上のクイズでも遊べる。ゲーム内の動画や写真は、佃さんらが同館に通って撮影した。

同社は2月28日まで、クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」で制作費などを募っている。目標金額は300万円で、一部を同館への寄付に充てる。返礼品として、ペンギンの羽根や田村館長のサイン入り設定資料集、ゲーム開発支援証明カード、ゲームのダウンロードコードなどを用意している。

【クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」のQRコード】

田村館長は「ゲームも展示の一部と思っているので、生き物に興味を持ってもらう入り口になり、水族館に足を運んでもらうきっかけになれば」、佃さんは「生き物を見てかわいいと思うだけでなく一歩踏み込んでもらい、楽しみながら生き物について詳しくなるゲームにしたい」と話した。